すそワキガとは
ここ数年でひそかに上昇してきたキーワードに「すそワキガ」という言葉があります。
元々汗やワキガは女性にとって敏感にならざるを得ない問題ですが、デリケートゾーンのにおいに触れることは長い間タブーでした。
注目を集めつつあるすそワキガとは何か、一度きちんと見直してみましょう。
すそワキガとは?
特に女性のデリケートゾーンがにおいを発することを「すそワキガ」と呼ぶことが多いと思います。
ただ、そのにおいがすべてワキガと同じ原因のものではないことが重要です。
私たちの体は多かれ少なかれ何らかのにおいを発散していますが、においケアは原因ごとに正しく対処することが必要だからです。
ワキガは皮膚の表面に開いた汗腺、特に「アポクリン線」から分泌される汗が原因で起こります。
アポクリン線から出る汗は、水分と塩分からできた汗と違い、たんぱく質や脂質、鉄分などの老廃物を含んでいます。
それらが皮膚の常在菌によって分解されることで、独特の臭いが発生するのがワキガの正体です。
すそワキガも原因は同じ、アポクリン線からの汗です。
アポクリン線の数には個人差があり、遺伝によって親から子へと受け継がれる体質の一つでもあります。
元々ワキガ体質の人はすそワキガにもなりやすく、逆にまったくワキガではない人はすそワキガにもなりません。
つまりワキガではないのにデリケートゾーンがにおいを持っている場合、すそワキガ以外の原因を疑わなければならないということですね。
では、デリケートゾーンのにおいにはどんなものがあるのでしょうか。
気になるにおい、3つの原因とは?
元々ワキガの人はデリケートゾーンもワキガになる確率はとても高くなります。
ワキガは「腋臭」という字の通り腋の下の臭いですが、同じ原因でにおいが出やすい部位は体中に点在します。
腋の下、乳首のまわり、耳の中、そしてデリケートゾーン。
これらは特にアポクリン線が集中していて強いにおいを発しやすい部分です。
ワキガで腋のお手入れが欠かせない人は、デリケートゾーンのお手入れもきちんとしてあげることが必要なんですね。
複雑なカタチをしているうえに、ゴシゴシ洗いにくい場所ですから、どうしても汚れがたまります。
特に恥垢と呼ばれる皮膚の老廃物やオリモノ、尿などの汚れが固まってできる垢は要注意です。
あまり無関心に放っておくと、細菌の温床となり知らないうちに悪臭を放つことになります。
本来、オリモノ自体は無臭です。
ただ、膣内には雑菌の侵入を防いでいる乳酸杆菌の一種が常在しているので、オリモノの汚れをそのまま放置してしまうと乾いたときに酸っぱいにおいを発することがあります。
それ以外でも、生理や排卵の前後にはオリモノの量やにおいが強くなる傾向があります。
この乳酸杆菌が弱るような外的要因、例えば炎症や体調不良、過度の抗生物質の摂取が重なると、膣内に雑菌が増えてしまい炎症や病気にかかる可能性が出てきます。
オリモノが普段と違う色、においになっていたら、婦人科のクリニックに相談するのが唯一の正しい対処方法です。
まとめ
すそワキガになってしまった場合、通常のケアではなかなか完全になくすことはできません。
刺激物やにおいの強い食べ物を避け、専用のデリケートゾーン用石鹸なども使って清潔に保つことで弱めることはできますが、体内から分泌される汗を止めるすべはありません。
デリケートゾーンのにおいがすそワキガなのかを見分けるのはなかなか難しいと言われます。
もしひそかに悩んでいるなら、専門の医師に相談してみることで道が開けるかもしれません。