ワキガが遺伝しない方法〜ワキガの遺伝を事前に予防したい!
自分がワキガ、またはパートナーがワキガの女性にとって、ワキガが子供にも遺伝するかもしれないというのは深刻な悩みです。
ワキガと遺伝についてまとめてみました。
ワキガは遺伝します。
それも両親ともにワキガの場合は80%以上、どちらか片方がワキガならば50%以上という高い確率です。
優性遺伝(顕性遺伝 )劣性遺伝(潜性遺伝 )、という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
端的に言うと、優性遺伝子とは「優れている」という意味ではなく、「次世代でより現れやすい」遺伝子のことを指します。
そしてワキガは優性遺伝なので、両親のどちらかにワキガの遺伝子があれば子供に発現しやすいと言われます。
また祖父母や近い親戚にワキガの人がいる場合、子がワキガになる可能性もあります。
ただしどれも確率の話です。
子供がワキガになるかどうかは成長してみなければわかりません。
両親ともにワキガでも、まったくワキガにならない子だっているのです。
必ずしもそうとは言い切れません。
上にも書きましたが、近しい親族にワキガの人がいる場合は子供がワキガを発症する可能性があります。
ワキガは世代をまたいだ遺伝(隔世遺伝)をすることはほとんどありません。
ただし祖父母がワキガであった場合は、親もワキガの遺伝子を引き継いでいる可能性は高くなります。
遺伝子を引き継ぐこととその形質が発現することは別のことですから、ワキガの遺伝子を持っているからと言って必ずしもワキガになるとは限りません。
そのためにあたかも隔世遺伝したかのように、世代を飛び越えてワキガが発症することがあるのです。
この理屈をもう少し詳しく説明しておきましょう。
遺伝子には「ホモ型」「ヘテロ型」と呼ばれるパターンがあります。
血液型で同じA型でも「AA(ホモ型)」「AO(ヘテロ型)」が存在するのは学校で習いましたね。
ワキガの遺伝も同じように「AA(ホモ型=ワキガ体質)」と「aa(ホモ型=ワキガではない)」「Aa(ヘテロ型)」の3通りのパターンがあります
「AA」の場合その人はワキガになりやすく、「aa」の人はワキガにはなりませんが、「Aa」でワキガが発症していないという人もかなりの確率で存在しています。
ワキガは優性遺伝、つまり「A(ワキガ体質)」をより遺伝しやすいために、両親とも「AA」の遺伝子を持っていると子供は高い確率で「AA」を引き継ぎます。
そして両親とも「aa」であれば子供もワキガにはなりません。
同様に「AA(ワキガ)」+「aa(ワキガでない)」から生まれる子供は「Aa」となる確率が高く、50%でワキガが遺伝するというのはこのことを示しています。
そしてどちらかあるいは両方が「Aa」でワキガを発症していない場合は、子供の世代は「Aa」または「AA」となってワキガを発症する可能性を持って生まれてくるのです。
もっとも、自分がワキガ遺伝子をどのように持っているかなんてわかりませんよね。
お互いにワキガでないカップルであっても、遺伝子の組み合わせによっては子供がワキガになってしまうこともあるかもしれません。
逆もまた、充分にあり得ます。
ここで覚えておいていただきたいのは、どんな場合でも子供がワキガになる・ならないの両方の可能性が必ずあるということです。
残念ながら、現代医学ではその方法は見つかっていません。
顔かたちや体質が遺伝することを防げない以上、これは仕方がないことかもしれません。
遺伝に関する研究はものすごい勢いで進歩していますから、10年後20年後はわかりません。
ただ、遺伝子をいじってワキガの遺伝だけをピンポイントで止められるかというと、かなり難しいのではないでしょうか。
第一、ワキガを止めるためだけに遺伝子操作という大きな危険を冒すかと言えば、ほとんどの親はそれを選ばないでしょう。
よく「妊娠中の食事や生活習慣で子供のワキガは軽くなるのか」という疑問を耳にしますが、これも効果はないと考えられます。
妊娠中に必要な栄養素は、赤ちゃんを健康な状態で出産するために必要な物です。
お母さんの胎内にいる間に充分な栄養が得られなければ、赤ちゃんはしっかりした体を作ることができません。
発生するかどうかわからないワキガを心配して神経質になるよりも、パパとママの良いところをできるだけたくさん貰って元気な赤ちゃんが生まれてくれることの方が大事ですよね。
繰り返しますが、遺伝は確率でありそれは先祖代々から命と共に引き継がれてきたものです。
あなたやあなたのパートナーがどうにかできるほど、軽い物でも簡単な物でもありません。
あなたがワキガで悩んでいることと、子供が将来ワキガになるかどうか、その時どんな対応ができるかということはまったく別のこと。
産まれる前からアレコレ考え悩むよりも、ワキガで苦しい思いをしたお母さんだからこそできる方法を見つけてあげることが、子供のために一番良いことではないでしょうか。
よく、耳垢が湿っているとワキガ体質だと言われますね。
これは事実ですが、赤ちゃんや幼児の耳垢を見てワキガを判断すのは早計です。
赤ちゃんはとにかく新陳代謝が活発で耳垢が出やすい時期ですし、汗や寝ていて流れるよだれを自分で拭き取ることもできませんから、耳の中は湿っていて当たり前なのです。
幼児期も同様で、耳垢がずっと湿っている場合はむしろ中耳炎などを心配すべきでしょう。
ワキガの原因となるアポクリン線は、赤ちゃんから幼児期にはまだ全身に散らばっていて、ワキガ臭を発することはほとんどありません。
成長するにしたがってアポクリン線が退化し腋の下や陰部に集中することで、初めてワキガの原因となります。
ワキガが発現するのは、第二次成長期に多いと言われています。
女性なら初潮の少し前から始まります。
男女ともに、小学校の高学年くらいにははっきりとワキガの臭いが出始めることが多く、小学校低学年から始まる子もいるようです。
少しでも早めにワキガかどうかを見分けるには、やはり耳垢のチェックが有効です。
幼児期を過ぎ、小学校に入学するころになっても耳垢がべったりと重く湿っている場合、将来的にワキガを発症する可能性が高いことを覚悟しておいた方が良いでしょう。
耳の中のアポクリン汗腺は身体の他の部位よりも発達が早いので、腋の下やデリケートゾーンで匂いが出始める前から汗腺の状態を確認するのに適しているのです。
思春期は何かと不安定になって、特ににおいに関してはとてもデリケートな時期です。
ワキガでいじめられた経験をお持ちのお母さんも多いでしょう。
我が子が同じ目に会わないかと心配になる気持ちは、とてもよくわかります。
子供にワキガが遺伝するかどうか、ではなく、もしワキガが始まったらどうするのかをきちんと把握しておくことの方が大事です。
そのためには子供の状態をチェックして、いざという時のために心構えをしておければ安心ですね。
今はデオドラント剤やワキガ治療法も発達しており、臭いの程度によっては身体に傷をつけることなくワキガを抑え込むことも不可能ではありません。
もしも我が子がワキガだと分かったとしても、事前に情報を集めてすぐに対処できるようにしておいてあげられれば、問題が起こる前に対処することが出来るはずです。
まとめ
ワキガ体質は遺伝しますし、これを事前に予防する方法はありません。
もし我が子がワキガだった場合はどう対処するか、そのために良い製品や治療法には何があるのか。
情報が集めやすい現代だからこそ、パパ・ママにできることはたくさんあります。
あまり最初から神経質になりすぎず、子供のために本当に必要なことは何なのかをしっかりと見極めてあげましょう。
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